ワインぶどうの銘醸地、塩田平
標高は550m程。上田市塩田平の東山地区は、果樹団地として造成された南西傾斜で眺めの良い丘。今は、一面垣根仕立てのぶどう畑が広がります。
長野県の年間降水量は47都道府県の中で特に低く、その中でも上田市は最も降水量が少ない地域です。Veraison-note(ヴェレゾンノート)がある塩田平も、雨乞いの神事や水にまつわる民話が多く伝承されるほど、昔から干ばつに悩まされてきました。日照時間が多く、少雨。そして寒暖差のある気候は、ワインぶどうにとって最適。さらに複雑な組成の土壌は粘土質で場所によって成分が異なり、ワインの味も様々に変化します。
テロワールを最大限に活かす赤ワイン
こうしたテロワールに魅せられ、地元の農家さんや家族、友人の助けを得ながら始まったのが、Veraison-note(ヴェレゾンノート)です。化学農薬は使わずできるだけ自然のまま、テロワールやぶどうの力を最大限に活かした栽培が特徴。2014年からぶどう栽培をはじめ、2018年秋に念願のファーストヴィンテージ「Experience2017」をリリースしました。ヴェレゾンノートが目指すのは、長期熟成に耐えるパワフルかつエレガントな赤ワイン。カルベネ・ソーヴィニヨン、ネッビオーロなど、長期熟成に向いた品種を中心に、個性ある味を追求しています。
日本で美味しいネッビオーロのワインを
いまだ、ピエモンテ州でしか成功していないネッビオーロ。日本でも成功例があまりなく、難しい品種。このネッビオーロへの挑戦が私たちの命題。日本でのネッビオーロの可能性を探り、いつか美味しいネッビオーロのワインを作ることが私たちの目標です。
Veraison-noteに込めた思い
私たちの好きな音楽とワインにちなみ、Veraison-note(ヴェレゾンノート)の名が生まれました。
Veraisonとは、ぶどうの実が色づく成長期のこと。黒ぶどうが緑色から赤みを帯び、やがて青黒く染まっていく様はまるで宝石のよう。「神様が遊んでいるみたい」なんて表現されるほど、美しい瞬間です。Noteは「記録」や「文章」という意味のほかに、「音階」「調べ」という音楽的な意味をもつ言葉。音の組み合わせが無限の音色を生み出すように、一粒のぶどうから生まれるワインも無限の可能性を秘めて広がっていくと、私たちは信じています。
豊かな自然が織りなすぶどうの個性を活かし、枠にはまらない自由な音楽を奏でたい。
それが私たちの思いです。